ペルゴレージの肖像画


ペルゴレージの肖像画は何枚か残っているが

すべて顔が違う(;´Д`)

ホントに全部同じ人物なのか?と疑ってしまう。




とりあえず、いくつかの肖像画を紹介しよう。



  

更に




  



当時のナポリにはG.B.ペルゴレージという名の人物が
数人居たんじゃねぇの?

――…と思ってしまうのは私だけではあるまい。



実はこれらの肖像は、ペルゴレージの死後に殆ど想像で描かれた物らしい。
つまり本人を前に描いたものではないということだ。


これらの共通点としては

* とりあえず、西洋人の男性である。
* なんだか奇妙な髪型をしている(つぅかヅラ)。
* バッハやヘンデルのような恰幅のよい肖像とは異なり
  どっちかといえば痩せている。
* 夭折しただけあって、病弱そうである。

……が、あげられる。




しかし「ペルゴレージを確かに見た」という画家が描いた線画があるのだ!!


画家の名はレオーネ・ゲッツィ(Leone Ghezzi)。
イタリア・マルケ州の出身でローマに長く住んでいた彼は
1734年にあるいは翌年にローマへ行ったペルゴレージを見る機会があったのである。
天才作曲家の記憶はゲッツィの脳裏に焼きつき
作曲家の死後、かの人の線画を描くに至ったのであろう。




つまり、これぞペルゴレージの真影か?!






それではゲッツィ画の「ペルゴレージのカリカチュア(戯画)」を見てみましょう。









ちょっと待て!!

これはホモ・サピエンスか?!

だって酷すぎるじゃないか~(T_T)






顔(と思われる部分)をアップにしてみましょう。




ないわ~~…







愕然としながら『ペルゴレージの伝記』を読み進めると
「ナポリのサン・ピエトロ・ア・マイェッラ音楽院図書館所有の油彩画
(割と最近発見された)が本人を書いたものらしい」
と、書かれていたのだ。


此方がその肖像画です。





さて、私の読んだペルの伝記("Pergolesi LEBEN UND WERK")には
やめてくれればいいのに
此処で、この油彩画とカリカチュアの共通点について述べている。


著者・ラディチョッティ氏 (Giuseppe Radiciotti) の言葉によると

このカリカチュアは、当時の慣習にのっとって極端に醜く歪んで描かれているものの、 突き出た唇、長い顎、膨らんだ小鼻、わずかに反り上がった鼻、濃くて上の方にある眉などがこの二つの絵に共通している。

……とかなんとか。


なんか、苦し紛れにしか感じられないのだが。



終わる。


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